第二種衛生管理者/第3章 労働生理

★★★ 出題の目安 3/3 4回とも2問ずつ出題。

循環器と血液

体循環と肺循環で「動脈血が流れる静脈」があるのが最大の引っかけです。血液成分の役割と数値も頻出します。

動画で見る(約5分)

音声は合成音声です。字幕をつけて見られます。内容はこのページの解説と同じで、続きから再生できます。

2つの循環

血液の流れは2つの経路に分かれます。出発する心臓の部屋と、戻る部屋をセットで覚えてください。

肺全身の組織右心房右心室左心房左心室肺動脈(静脈血)肺静脈(動脈血)大動脈(動脈血)大静脈(静脈血)肺循環体循環赤=酸素の多い動脈血、青=二酸化炭素の多い静脈血。肺動脈には静脈血が流れる
体循環と肺循環の経路。血管の名前ではなく、心臓から出るか戻るかで動脈・静脈が決まる
体循環(大循環) 左心室 → 大動脈 → 全身 → 大静脈 → 右心房
肺循環(小循環) 右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房

最大の引っかけ:肺動脈と肺静脈

「動脈には動脈血が流れる」と思い込むと必ず失点します。

動脈・静脈は、血液が心臓から出ていくか戻ってくるかで決まる呼び名です。血液の中身では決まりません。

したがって肺動脈には静脈血(二酸化炭素の多い血液)が、肺静脈には動脈血(酸素の多い血液)が流れます。ここが繰り返し問われます。

心臓の動き

心臓は洞結節(洞房結節)が発する電気刺激によって収縮します。この刺激は自律神経ではなく心臓自身が作り出すもので、これを自動性といいます。

自律神経は拍動の速さを調節します。交感神経が働くと心拍数は増え、副交感神経が働くと減ります。

心臓が収縮したときの血圧が最高血圧(収縮期血圧)、拡張したときが最低血圧(拡張期血圧)です。

血液の成分

成分ごとの役割と数値が問われます。

赤血球 ヘモグロビンにより酸素を運ぶ。血球の大部分を占める。寿命は約120日。
白血球 体内に侵入した細菌や異物を処理する。好中球やリンパ球などがある。
血小板 止血に関わる。
血漿 液体成分。アルブミンやグロブリンなどのタンパク質を含む。
ヘマトクリット 血液に占める赤血球の容積の割合。貧血では低下する。

男女で違う値

赤血球数とヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値は男性のほうが女性より高いのが一般的です。

一方、白血球数と血小板数には男女差がほとんどありません。「白血球数は男性のほうが多い」といった選択肢は誤りです。

職場ではどう使う?

健診の血液検査でヘマトクリット値が低い社員がいたら貧血を疑います。男性のほうが基準範囲が高いので、性別ごとの基準で見ます。

熱中症で脈が速くなるのは交感神経の働きです。脈の速さは、現場で重症度を見るときの手がかりになります。

試験ではどう問われる?

「肺動脈には動脈血が流れる」が最も多く出る誤りです。

「心臓の拍動は自律神経が起こす」(正しくは洞結節の自動性)、「白血球数は男性のほうが多い」、「赤血球の寿命は約20日」(正しくは約120日)のような入れ替えが出ます。

よくある質問

肺動脈には動脈血が流れるのですか?

流れません。肺動脈には静脈血が流れます。動脈・静脈は血液が心臓から出るか戻るかで決まる呼び名で、血液の中身では決まりません。肺静脈には動脈血が流れます。

心臓が動く仕組みは?

洞結節が発する電気刺激によって収縮します。この刺激は心臓自身が作り出すもので、自動性といいます。自律神経は拍動の速さを調節する役割です。

ヘマトクリットとは何ですか?

血液に占める赤血球の容積の割合です。貧血のときは低下します。一般に男性のほうが女性より高い値になります。

読んだ内容が身についた?(確認問題3問)

選択肢を押すと、その場で正誤と解説が出ます。間違えた問題は学習マップに残ります。

  1. Q1

    心臓の拍動のリズムをつくっている部位はどれか。

    答えと解説を見る

    正解:2 洞結節(洞房結節)

    拍動のリズムは右心房にある洞結節から出る電気刺激によって生まれます。心臓は自律神経の支配を受けて拍数が変わりますが、リズムそのものは心臓自身が作ります。延髄には呼吸中枢のほか循環の中枢もあり、心拍数の調節には関わりますが、リズムを生み出しているのは洞結節です。 洞結節が刺激を作り出す性質を自動性といいます。自律神経は速さを調節するだけで、リズムそのものを作っているわけではありません。

    問題番号 2-jun-001(誤りに気づいたらお知らせください)

  2. Q2

    肺循環の経路として正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:1 右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房

    肺循環は右心室から肺動脈を通って肺へ行き、肺静脈で左心房に戻ります。注意点は、肺動脈には静脈血が、肺静脈には動脈血が流れることです。名前と中身が逆になります。 動脈・静脈は血液の中身ではなく、心臓から出るか戻るかで決まる呼び名です。この原則を押さえておけば、肺動脈と肺静脈で迷いません。

    問題番号 2-jun-002(誤りに気づいたらお知らせください)

  3. Q3

    赤血球に関する記述として正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:2 寿命は約120日である

    赤血球の寿命は約120日です。血小板は約10日、白血球は種類によって数時間から数か月と幅があります。止血に働くのは血小板です。ヘマトクリット値は血液に占める赤血球の容積割合で、男性約45%、女性約40%です。 赤血球数・ヘモグロビン濃度・ヘマトクリット値は男性のほうが高く、白血球数や血小板数には男女差がほとんどありません。

    問題番号 2-jun-003(誤りに気づいたらお知らせください)

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解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、 公表試験問題(安全衛生技術試験協会の著作物)の本文・選択肢・数値は使用していません。