第二種衛生管理者/第3章 労働生理

★★★ 出題の目安 3/3 4回とも3問ずつ出題。労働生理で最も多い。

消化器・肝臓・腎臓

三大栄養素が何に分解されるか、肝臓の働き、腎臓のろ過と再吸収が問われます。尿検査の項目も出ます。

動画で見る(約5分)

音声は合成音声です。字幕をつけて見られます。内容はこのページの解説と同じで、続きから再生できます。

三大栄養素は何に分解されるか

組合せがそのまま問われます。入れ替えた選択肢が出るので確実に覚えてください。

炭水化物(糖質)アミラーゼなどブドウ糖などタンパク質ペプシン・トリプシンなどアミノ酸脂肪リパーゼ脂肪酸とグリセリン主に小腸で吸収(絨毛)大腸で吸収されるのは主に水分
三大栄養素と分解産物・消化酵素の組合せ
炭水化物(糖質) ブドウ糖などに分解される。酵素はアミラーゼなど。
タンパク質 アミノ酸に分解される。酵素はペプシン・トリプシンなど。
脂肪 脂肪酸とグリセリンに分解される。酵素はリパーゼ。

吸収される場所

分解された栄養素は主に小腸で吸収されます。小腸の内壁には絨毛(じゅうもう)という突起が無数にあり、表面積を大きくしています。

大腸では主に水分が吸収されます。栄養素の吸収の中心は小腸である点が問われます。

肝臓の働き

肝臓は多機能です。「肝臓の働きでないものはどれか」という形で問われるので、何をしているかを一通り押さえます。

代謝・貯蔵 ブドウ糖をグリコーゲンに変えて蓄え、必要に応じてブドウ糖に戻す。
タンパク質の合成 アルブミンや血液凝固因子などを作る。
解毒 アルコールや有害物質を分解する。
胆汁の生成 脂肪の消化を助ける胆汁を作る。胆汁自体に消化酵素は含まれない。

腎臓:ろ過してから戻す

腎臓の働きは2段階です。まず糸球体で血液をろ過し、次に尿細管で必要なものを再吸収します。

ろ過の段階では、血球やタンパク質のような大きな分子はこし出されません。したがって健康な人の尿にはタンパク質はほとんど含まれません。

尿細管では、水分・電解質・ブドウ糖などが再吸収されます。ブドウ糖は本来すべて再吸収されるので、尿に糖が出るのは異常です。

血液糸球体ろ過血球・タンパク質は大きくて通らない原尿尿細管再吸収水分・電解質・ブドウ糖を血液に戻す尿健康な人の尿にタンパク質も糖もほとんど出ないのは、この2段階のため
腎臓は糸球体でろ過してから、尿細管で必要なものを再吸収する

尿検査で分かること

尿タンパクが続けて出る場合は、腎臓や尿路の異常が疑われます。

尿糖が出る場合は、血糖値が高い(糖尿病など)か、腎臓側の問題が疑われます。

血液中の尿素窒素(BUN)は、腎臓の働きが低下すると高くなります。「低くなる」とする選択肢は誤りです。

職場ではどう使う?

健診で尿糖が出た社員は、血糖値が高いか、腎臓の再吸収に問題があるかのどちらかです。尿タンパクが続くなら腎臓か尿路を疑います。

肝機能の数値が高い人に飲酒量を聞くのは、肝臓が解毒を担当しているからです。

試験ではどう問われる?

三大栄養素と分解産物・酵素の組合せを入れ替えた選択肢、「胆汁には消化酵素が含まれる」「栄養素の吸収は主に大腸で行われる」が定番の誤りです。

腎臓では「糸球体でタンパク質がろ過される」「尿素窒素は腎機能が低下すると低くなる」が出ます。

よくある質問

脂肪は何に分解されますか?

脂肪酸とグリセリンに分解されます。分解に働く酵素はリパーゼです。タンパク質はアミノ酸、炭水化物はブドウ糖などに分解されます。

健康な人の尿にタンパク質は含まれますか?

ほとんど含まれません。糸球体でろ過される際、タンパク質のような大きな分子はこし出されないためです。

腎臓が悪くなると尿素窒素はどうなりますか?

血液中の尿素窒素は高くなります。腎臓が老廃物を排出できなくなるためです。

読んだ内容が身についた?(確認問題3問)

選択肢を押すと、その場で正誤と解説が出ます。間違えた問題は学習マップに残ります。

  1. Q1

    三大栄養素と、それが分解されて吸収される形の組合せとして正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:3 脂肪 → 脂肪酸とグリセリン

    炭水化物はブドウ糖に、蛋白質はアミノ酸に、脂肪は脂肪酸とグリセリン(モノグリセリド)に分解されます。ブドウ糖とアミノ酸は毛細血管から門脈を経て肝臓へ、脂肪酸とグリセリンは小腸で脂肪に再合成されてリンパ管に入ります。吸収後の経路が違う点も問われます。試験では「脂肪酸とグリセリン」という表記で出題されるのが通例です。 吸収された後の経路も違います。ブドウ糖とアミノ酸は門脈から肝臓へ、脂肪酸とグリセリンは小腸で脂肪に再合成されてリンパ管に入ります。

    問題番号 2-shk-001(誤りに気づいたらお知らせください)

  2. Q2

    膵液に含まれる消化酵素と対象の組合せとして正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:1 トリプシン(蛋白質)、アミラーゼ(炭水化物)、リパーゼ(脂肪)

    膵液はトリプシン、アミラーゼ、リパーゼを含み、三大栄養素すべてに対応します。ペプシンは胃液の酵素で蛋白質をペプトンに分解します。膵液と胃液の酵素を入れ替える出題が多い箇所です。 膵液は三大栄養素すべてに対応する点が特徴です。胃液のペプシンはタンパク質だけ、唾液のアミラーゼは炭水化物だけを扱います。

    問題番号 2-shk-002(誤りに気づいたらお知らせください)

  3. Q3

    肝臓の機能として誤っているものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:4 赤血球を産生する

    赤血球を作るのは骨髄です。肝臓はグリコーゲンの貯蔵、アルブミンやフィブリノーゲンの合成、胆汁の生成、アルコールなどの解毒、アンモニアから尿素への変換を行います。 肝臓の働きを問う設問は「誤っているもの」を選ばせる形が多くなります。造血は骨髄、という別の臓器の働きを混ぜてくるのが定番です。

    問題番号 2-shk-003(誤りに気づいたらお知らせください)

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解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、 公表試験問題(安全衛生技術試験協会の著作物)の本文・選択肢・数値は使用していません。