第二種衛生管理者/第2章 労働衛生

★★☆ 出題の目安 2/3 第二種は2回とも1問。第一種は0問の回があり、平均は1問弱。

食中毒と感染症

食中毒は「細菌か・ウイルスか」「感染型か・毒素型か」の分類がすべてです。加熱で防げるかどうかが分類と結びついています。

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音声は合成音声です。字幕をつけて見られます。内容はこのページの解説と同じで、続きから再生できます。

まず大きく分類する

この分野は分類ができれば解けます。細菌性食中毒は、原因のしくみで2つに分かれます。

食中毒細菌性ウイルス性感染型サルモネラ菌腸炎ビブリオカンピロバクター毒素型黄色ブドウ球菌ボツリヌス菌ノロウイルス冬季に多い少量でも感染腸管内でしか増えない十分な加熱で防げる毒素が残るので加熱で防げないものがあるアルコールが効きにくく次亜塩素酸ナトリウムが有効
細菌性は「感染型か毒素型か」で加熱の効き方が変わる。ノロウイルスは細菌ではない
感染型 細菌そのものが体内で増えて起こす。サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、カンピロバクターなど。
毒素型 細菌が食品中で作った毒素によって起こる。黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌など。

加熱で防げるかどうか

感染型は細菌そのものが原因なので、十分に加熱すれば防げます。

毒素型は、細菌が死んでもすでに作られた毒素が残るため、加熱しても防げないものがあります。黄色ブドウ球菌が作るエンテロトキシンは熱に強く、通常の加熱では分解しません。

一方、ボツリヌス菌の毒素は神経毒で、缶詰や真空パックなど酸素の少ない状態で増えるのが特徴です。致命率が高い点も問われます。

ノロウイルスは細菌ではない

ノロウイルスは細菌ではなくウイルスです。冬季に多く発生し、手指や食品を介して経口感染します。

特徴は少量でも感染することと、人の腸管内でしか増えないことです。食品中では増えません。

消毒は、アルコールが効きにくく次亜塩素酸ナトリウムが有効です。加熱する場合は中心部を85〜90度で90秒以上とされています。

感染症の用語

言葉の定義がそのまま問われます。

不顕性感染 感染していても症状が現れない状態。本人が気づかないまま感染源になり得る。
日和見感染 通常は病原性の低い微生物が、抵抗力の落ちた人に感染して発病すること。
キャリア(保菌者) 症状がないまま病原体を保有し、感染源になる人。
飛沫感染 くしゃみや咳で飛び散るしぶきに含まれる病原体による感染。
空気感染(飛沫核感染) 飛沫の水分が蒸発した微細な粒子が空中を漂って起こる感染。結核・麻しんなど。

職場ではどう使う?

社員食堂で作り置きのポテトサラダを常温に2時間置いたら、黄色ブドウ球菌の毒素型を疑う場面です。後から加熱しても毒素は消えません。

冬に複数人が同時に嘔吐したらノロウイルスを疑い、アルコールではなく次亜塩素酸ナトリウムで拭きます。

試験ではどう問われる?

「黄色ブドウ球菌は感染型」「ボツリヌス菌は感染型」のように分類を入れ替えた選択肢、「ノロウイルスは食品中で増える」「アルコール消毒が有効」のような性質の誤りが出ます。

感染症の用語では、不顕性感染と日和見感染の定義を入れ替える形が定番です。

よくある質問

加熱すれば食中毒は防げますか?

感染型の細菌性食中毒は十分な加熱で防げますが、毒素型は防げないことがあります。黄色ブドウ球菌が作るエンテロトキシンは熱に強く、通常の加熱では分解しません。

ノロウイルスは食品中で増えますか?

増えません。人の腸管内でのみ増殖します。ただし少量でも感染するため、食品や手指を介した経口感染が起こります。

不顕性感染とは何ですか?

感染しているのに症状が現れない状態です。本人が気づかないため、周囲への感染源になり得る点が重要です。

読んだ内容が身についた?(確認問題3問)

選択肢を押すと、その場で正誤と解説が出ます。間違えた問題は学習マップに残ります。

  1. Q1

    毒素型食中毒の原因菌の組合せとして正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:2 黄色ブドウ球菌とボツリヌス菌

    毒素型は黄色ブドウ球菌とボツリヌス菌です。感染型はサルモネラ属菌、腸炎ビブリオ、カンピロバクターなど。菌そのものが原因か、菌が作った毒素が原因かで分かれます。 分類が分かれば加熱で防げるかも決まります。感染型は菌そのものが原因なので加熱が有効、毒素型はすでに作られた毒素が残るため加熱しても防げないことがあります。

    問題番号 2-sho-001(誤りに気づいたらお知らせください)

  2. Q2

    黄色ブドウ球菌が産生する毒素と、その性質の組合せとして正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:1 エンテロトキシンで、熱に強い

    黄色ブドウ球菌の毒素はエンテロトキシンで、熱に強いのが特徴です。加熱調理しても毒素は残るため食中毒が起こります。テトロドトキシンはフグ毒、ボツリヌス菌の毒素は神経毒で熱には比較的弱いものの、致死率が高いことで知られます。 ボツリヌス菌の毒素は神経毒で、缶詰や真空パックなど酸素の少ない環境で増える点も特徴です。毒素の名前と熱への強さをセットで覚えてください。

    問題番号 2-sho-002(誤りに気づいたらお知らせください)

  3. Q3

    ノロウイルスによる食中毒に関する記述として正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:2 冬季に多く発生し、殺菌には85〜90度で90秒以上の加熱が必要である

    ノロウイルスは冬季に多く、中心部を85〜90度で90秒以上加熱して失活させます。ウイルスは食品中では増殖せず、人の腸管内で増えます。ふん便や吐物からの二次感染も起こります。 ノロウイルスは細菌ではなくウイルスです。消毒はアルコールが効きにくく、次亜塩素酸ナトリウムが有効である点もあわせて問われます。

    問題番号 2-sho-003(誤りに気づいたらお知らせください)

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解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、 公表試験問題(安全衛生技術試験協会の著作物)の本文・選択肢・数値は使用していません。