第二種衛生管理者/第3章 労働生理

★★☆ 出題の目安 2/3 令和7年10月掲載の回は2問、令和8年4月掲載の回は0問。平均1問なので2とした。

ストレス・睡眠・疲労

ホルモンの名前と働き、睡眠に関わる物質、疲労の種類が問われます。体内時計の周期は「約1日」と覚えてください。

動画で見る(約5分)

音声は合成音声です。字幕をつけて見られます。内容はこのページの解説と同じで、続きから再生できます。

ストレス反応とホルモン

ストレッサーを受けると、自律神経系と内分泌系が反応します。関わるホルモンの名前と働きが問われます。

アドレナリン 副腎髄質から分泌。心拍数・血圧・血糖値を上げる。
コルチゾール 副腎皮質から分泌。血糖値を上げる。朝に高く夜に低いリズムを持つ。
インスリン 膵臓から分泌。血糖値を下げる。血糖を下げるのはこれだけ。
メラトニン 睡眠に関与。夜間に分泌が増える。

血糖値を下げるのはインスリンだけ

ホルモンの問題では、血糖値を上げるホルモンは複数あるのに、下げるホルモンはインスリンだけという点が問われます。

アドレナリン・コルチゾール・グルカゴンはいずれも血糖値を上げる方向に働きます。

血糖値アドレナリンコルチゾールグルカゴン上げるホルモンは複数インスリン下げるのはこれだけ
血糖値を上げるホルモンは複数、下げるホルモンはインスリンだけ

体内時計は「約1日」

体内時計による約1日の周期をサーカディアンリズム(概日リズム)といいます。

この周期は正確に24時間ではなく、わずかに長いとされています。朝の光を浴びることで毎日リセットされ、24時間の生活に同調します。

古い教材には「25時間」と書かれていることがありますが、近年の研究では24時間より少し長い程度とされています。当サイトでは「約1日」という表現で統一しています。

睡眠のしくみ

睡眠には2つの状態があり、一晩のうちに交互に現れます。

レム睡眠 眼球が速く動く。体は休んでいるが脳は活動している状態。夢を見ることが多い。
ノンレム睡眠 眼球運動がない。脳が休んでいる状態。深い眠り。

夜勤と睡眠

睡眠と食事は深く関係しており、就寝直前の過食は肥満や睡眠の質の低下につながります。

夜勤明けの睡眠は、昼間に取ることになるため、明るさや騒音の影響を受けて質が低下しやすいとされています。遮光や防音といった環境の工夫が求められます。

疲労の分類

疲労は原因や現れ方でいくつかに分けられます。

身体的疲労と精神的疲労、体の一部だけに現れる局所疲労と全身に及ぶ全身疲労、そして日中の活動による動的疲労と同じ姿勢を続けることによる静的疲労があります。

疲労の回復には休養と睡眠が基本ですが、身体を適度に動かすほうが回復が早い場合もあります(積極的休養)。「疲れたときは必ず安静にすべき」とする選択肢は誤りになります。

職場ではどう使う?

夜勤明けの社員が「昼に寝ても疲れが取れない」と言うのは、昼の睡眠が明るさと騒音で浅くなるからです。遮光カーテンの費用を会社が出す例もあります。

健診で空腹時血糖が高い人に、ストレスで血糖が上がる方向に働くホルモンが複数あることは押さえておきます。下げる方向はインスリンだけです。

試験ではどう問われる?

「インスリンは血糖値を上げる」「血糖値を下げるホルモンは複数ある」のような入れ替え、「体内時計の周期は25時間」「レム睡眠は脳が休んでいる状態」が誤り選択肢の定番です。

疲労では「疲れたら必ず安静にすべき」が誤りで、体を適度に動かす積極的休養が有効な場合があります。

よくある質問

血糖値を下げるホルモンは何ですか?

インスリンです。血糖値を上げるホルモンはアドレナリン・コルチゾール・グルカゴンなど複数ありますが、下げるのはインスリンだけです。

体内時計の周期は25時間ですか?

正確に24時間ではなく、わずかに長い程度とされています。古い教材には25時間と書かれていることがありますが、近年の研究とは合いません。「約1日」と押さえてください。

レム睡眠とノンレム睡眠の違いは?

レム睡眠は眼球が速く動き、体は休んでいるが脳は活動している状態です。ノンレム睡眠は眼球運動がなく、脳が休んでいる深い眠りです。

読んだ内容が身についた?(確認問題3問)

選択肢を押すと、その場で正誤と解説が出ます。間違えた問題は学習マップに残ります。

  1. Q1

    ストレス反応に関与するホルモンの組合せとして正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:1 副腎皮質ホルモン(コルチゾール)とカテコールアミン(アドレナリン)

    ストレス状態では副腎皮質からコルチゾール、副腎髄質からアドレナリンなどのカテコールアミンが分泌されます。インスリンは血糖を下げるホルモンで、ストレス反応の主役ではありません。 血糖を上げるホルモンは複数ありますが、下げるホルモンはインスリンだけです。ストレス時に分泌されるコルチゾールとアドレナリンは、どちらも血糖を上げる方向に働きます。

    問題番号 2-str-001(誤りに気づいたらお知らせください)

  2. Q2

    レム睡眠に関する記述として正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:2 眼球運動を伴い、身体は休息しているが脳は活動している状態である

    レム睡眠は急速眼球運動を伴い、身体は休んでいるのに脳は活発に働いています。ノンレム睡眠は脳が休息する睡眠で、そのうち深い段階を徐波睡眠といいます。レムとノンレムを入れ替える出題が定番です。 レムはRapid Eye Movement(急速眼球運動)の頭文字です。眼が動くほうが脳は起きている、と結びつけると取り違えません。

    問題番号 2-str-002(誤りに気づいたらお知らせください)

  3. Q3

    体内時計の周期は約1日(24時間より少し長い)で、外界の24時間周期とのずれは主に光によって修正される。

    答えと解説を見る

    正解:正しい(○)

    そのとおりです。この約1日の周期をサーカディアンリズム(概日リズム)といいます。かつて約25時間と説明されることがありましたが、厳密な測定では24.2時間程度とされ、試験でも数値ではなく「約1日」という表現で問われます。ずれを修正できないまま生活すると概日リズム睡眠障害の原因になります。夜間に分泌が増えるメラトニンが睡眠と覚醒のリズムに関わります。 夜勤明けの睡眠は昼間に取ることになるため、明るさや騒音の影響を受けて質が下がりやすくなります。遮光や防音といった環境の工夫が求められます。

    問題番号 2-str-003(誤りに気づいたらお知らせください)

この分野の練習問題 全6問を解く 覚える数字を確認する

関連する解説

解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、 公表試験問題(安全衛生技術試験協会の著作物)の本文・選択肢・数値は使用していません。