第一種衛生管理者/第5章 労働衛生(有害業務)

★★★ 出題の目安 3/3 2回とも出題。各回1〜2問。

作業環境測定と評価

A測定とB測定の違い、管理区分の判定と措置が問われます。第三管理区分での対応は条文の言葉どおり「直ちに」です。

動画で見る(約5分)

音声は合成音声です。字幕をつけて見られます。内容はこのページの解説と同じで、続きから再生できます。

A測定とB測定

測定は目的の違う2種類があります。

単位作業場所発生源● A測定等間隔の交点で測り、平均的な濃度分布を見る◆ B測定発生源に近い作業位置で最高濃度を見る両方の結果を合わせて第1〜第3管理区分を決める
A測定は場所全体の平均、B測定は発生源近くの最高濃度
A測定 単位作業場所の有害物質の平均的な濃度分布を把握する。場所を等間隔に区切って測る。
B測定 発生源に近接した作業位置での最高濃度を把握する。ばく露が大きくなる場所を狙って測る。

管理区分の意味

測定結果を評価して、3つの管理区分に分けます。数字が大きいほど悪いという向きを間違えないでください。

第1管理区分作業環境は適切現在の管理を継続第2管理区分改善の余地がある点検し、改善に努める第3管理区分適切でない直ちに点検・改善+呼吸用保護具数字が大きいほど悪い
作業環境測定の評価結果は3つの管理区分に分ける。第3は「直ちに」
第1管理区分 作業環境は適切。現在の管理を継続する。
第2管理区分 改善の余地がある。施設・設備・作業方法等の点検を行い、改善に努める。
第3管理区分 作業環境が適切でない。ただちに対応が必要。

第三管理区分での措置は「直ちに」

第3管理区分と評価された場合、事業者は直ちに施設・設備・作業方法等の点検を行い、その結果にもとづいて作業環境を改善するための必要な措置を講じなければなりません。

あわせて、有効な呼吸用保護具を使用させることも必要です。

条文の言葉は「直ちに」であり、「遅滞なく」や「速やかに」ではありません。この言い換えが選択肢に出ます。

測定の頻度

作業場の種類ごとに頻度が決まっています。数字がそのまま問われます。

有機溶剤(第1種・第2種)を扱う屋内作業場 6か月以内ごとに1回
特定化学物質(第1類・第2類)を扱う屋内作業場 6か月以内ごとに1回
特定粉じん作業を行う屋内作業場 6か月以内ごとに1回
著しい騒音を発する屋内作業場 6か月以内ごとに1回
鉛業務を行う屋内作業場 1年以内ごとに1回
放射線業務を行う管理区域 1か月以内ごとに1回(線量当量率等)
暑熱・寒冷・多湿の屋内作業場 半月以内ごとに1回
坑内の気温 半月以内ごとに1回
坑内の炭酸ガス濃度 1か月以内ごとに1回

作業環境測定士による測定

一定の作業場(指定作業場)では、作業環境測定士に測定を行わせなければなりません。有機溶剤・特定化学物質・粉じん・鉛・放射線などの作業場が該当します。

一方、騒音や暑熱の測定は作業環境測定士でなくても行えます。すべての測定に測定士が必要とする選択肢は誤りです。

職場ではどう使う?

測定の結果、有機溶剤の作業場が第3管理区分になった。翌月の改善計画では遅く、条文どおり直ちに点検・改善に着手し、改善までの間は有効な呼吸用保護具を使わせます。

第2管理区分でも放置せず、次回の測定までに改善に努めます。

試験ではどう問われる?

A測定とB測定の目的を入れ替えた選択肢、「第1管理区分が最も悪い」のように向きを逆にした選択肢、第3管理区分の措置を「遅滞なく」「速やかに」と言い換えた選択肢が定番です。

測定の頻度では、鉛(1年)や暑熱(半月)の例外の数字を変える形で出ます。

よくある質問

第3管理区分になったらどうしますか?

直ちに施設・設備・作業方法等の点検を行い、その結果にもとづいて改善措置を講じます。あわせて有効な呼吸用保護具を使用させます。条文の言葉は「直ちに」で、「遅滞なく」ではありません。

A測定とB測定の違いは?

A測定は単位作業場所の平均的な濃度分布を把握するもの、B測定は発生源に近接した作業位置での最高濃度を把握するものです。目的が違うため、両方を行って総合的に評価します。

測定の頻度で覚えにくいものは?

多くが6か月以内ごとのなか、鉛だけが1年以内ごと、放射線と坑内の炭酸ガスが1か月以内ごと、暑熱・寒冷・多湿と坑内の気温が半月以内ごとです。この例外を先に覚えると整理できます。

読んだ内容が身についた?(確認問題3問)

選択肢を押すと、その場で正誤と解説が出ます。間違えた問題は学習マップに残ります。

  1. Q1

    作業環境測定の評価における管理区分の説明として正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:2 第二管理区分は、作業環境管理がなお改善の余地があると判断される状態である

    第一管理区分が適切、第二管理区分がなお改善の余地あり、第三管理区分が適切でない状態です。第三管理区分では直ちに施設・設備等の点検を行い、改善措置を講じたうえで再測定と評価が必要です。番号が大きいほど悪いと覚えます。 番号が大きいほど悪い、という向きを間違えないでください。第一管理区分が適切、第三管理区分が適切でない状態です。

    問題番号 1-sok-001(誤りに気づいたらお知らせください)

  2. Q2

    A測定とB測定に関する記述として正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:2 A測定は単位作業場所における気中有害物質濃度の平均的な分布を、B測定は発生源に近接した作業位置での最高濃度を測る

    A測定が単位作業場所全体の分布、B測定が発生源に近接した作業位置での最高濃度です。両方を行った場合は、評価が悪いほうの区分を採用します。AとBを入れ替える出題が定番です。 A測定は場所を等間隔に区切って平均的な分布をつかみ、B測定はばく露が大きくなる作業位置を狙って測ります。目的が違うので両方を行います。

    問題番号 1-sok-002(誤りに気づいたらお知らせください)

  3. Q3

    作業環境測定の結果、第三管理区分に区分された場所については、直ちに施設または設備の点検等を行い、改善措置を講じたうえで、その効果を確認するため再度測定と評価を行わなければならない。

    答えと解説を見る

    正解:正しい(○)

    そのとおりです。条文の用語は「直ちに」で、第三管理区分では改善が義務です。試験では「直ちに」「速やかに」「遅滞なく」を書き換える引っかけが出ます。近年の改正で、改善が困難な場合には作業環境管理専門家の意見を聴き、個人サンプリング測定等による評価や有効な呼吸用保護具の使用などの措置が求められるようになりました。 「直ちに」「速やかに」「遅滞なく」は法令用語として緊急度が違います。第三管理区分はもっとも急を要するため「直ちに」が使われています。

    問題番号 1-sok-003(誤りに気づいたらお知らせください)

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解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、 公表試験問題(安全衛生技術試験協会の著作物)の本文・選択肢・数値は使用していません。