第一種衛生管理者/第4章 関係法令(有害業務)

★★★ 出題の目安 3/3 2回とも出題。各回1〜2問。

特殊健康診断と健康管理手帳

頻度は原則6か月以内ごと。ただし例外があり、令和5年からは一定要件で1年に緩和できるようになりました。手帳の交付先も問われます。

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音声は合成音声です。字幕をつけて見られます。内容はこのページの解説と同じで、続きから再生できます。

頻度は原則6か月以内ごとに1回

有害業務に従事する労働者には、通常の定期健康診断とは別に特殊健康診断を行います。配置替えの際と、その後6か月以内ごとに1回が原則です。

例外があり、四アルキル鉛は3か月以内ごとに1回です。

また令和5年4月から、有機溶剤・特定化学物質・鉛の一部について、作業環境管理やばく露の状況が一定の要件を満たす場合に1年以内ごとに1回へ緩和できるようになりました。「必ず6か月」と決めつける選択肢には注意してください。

歯科医師による健康診断

塩酸・硝酸・硫酸・亜硫酸・弗化水素・黄りんなど、歯やその支持組織に有害な物を扱う業務では、歯科医師による健康診断を行います。

こちらも配置替えの際と6か月以内ごとに1回です。医師ではなく歯科医師である点が問われます。

記録の保存年数が長い

特殊健康診断の記録は、通常の健診より長く保存するものがあります。

原則 5年間。
特定化学物質のうち特別管理物質 30年間。
石綿 40年間。
電離放射線(放射線業務従事者) 30年間。

健康管理手帳

発がんのおそれがある業務に一定期間従事した人には、離職の際または離職の後に都道府県労働局長が健康管理手帳を交付します。

手帳の交付を受けた人は、指定された医療機関で無料で健康診断を受けられます。

交付の主体が労働基準監督署長ではなく都道府県労働局長である点、そして在職中ではなく離職の際または離職後である点が引っかけになります。

対象業務の例 ベンジジン、ベーターナフチルアミン、ビス(クロロメチル)エーテル、塩化ビニル、クロム酸、三酸化砒素、コークス炉、粉じん作業、石綿など。
粉じん作業の要件 じん肺管理区分が管理2または管理3であること。

職場ではどう使う?

有機溶剤の作業者の特殊健診は6か月ごとが原則ですが、直近の作業環境測定と健診の結果が一定の要件を満たせば1年に緩和できます(令和5年4月から)。要件を満たす記録を残しておかないと、監督署の調査で説明できません。

退職する石綿作業者には、健康管理手帳の申請を案内します。

試験ではどう問われる?

頻度を「必ず6か月以内ごと」と決めつける記述、四アルキル鉛(3か月)の数字を変える記述が出ます。

保存年数は原則5年・特別管理物質30年・石綿40年を入れ替える形、健康管理手帳は「労働基準監督署長が在職中に交付する」が定番の誤りです。

よくある質問

特殊健康診断は必ず6か月以内ごとですか?

原則はそうですが例外があります。四アルキル鉛は3か月以内ごとです。また令和5年4月からは、有機溶剤・特定化学物質・鉛の一部について、一定の要件を満たせば1年以内ごとに1回へ緩和できます。

健康管理手帳は誰が交付しますか?

都道府県労働局長です。労働基準監督署長ではありません。交付の時期も在職中ではなく、離職の際または離職の後です。

記録の保存年数はどう覚えますか?

原則5年を基準に、長いものを例外として覚えます。特別管理物質と電離放射線が30年、石綿が40年です。石綿がもっとも長い、と押さえてください。

読んだ内容が身についた?(確認問題3問)

選択肢を押すと、その場で正誤と解説が出ます。間違えた問題は学習マップに残ります。

  1. Q1

    有機溶剤業務に常時従事する労働者に対する特殊健康診断の実施頻度として、原則として正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:2 雇入れの際、配置替えの際およびその後6か月以内ごとに1回

    原則は、雇入れの際、配置替えの際、およびその後6か月以内ごとに1回です。特定化学物質や鉛(一部の鉛業務を除く)の健康診断も同じ頻度です。一般の定期健康診断が1年以内ごとに1回なので、有害業務では頻度が上がると理解します。なお令和5年4月から、直近3回の作業環境測定が第一管理区分であるなど一定の要件を満たす場合は、1年以内ごとに1回に緩和できます。 緩和の要件は「直近3回の作業環境測定が第一管理区分」などです。無条件に1年へ延ばせるわけではないので、条件つきの緩和だと理解してください。

    問題番号 1-tkn-001(誤りに気づいたらお知らせください)

  2. Q2

    特殊健康診断において「生物学的モニタリング」として、有機溶剤の代謝物を測定する検体はどれか。

    答えと解説を見る

    正解:2 尿

    有機溶剤の生物学的モニタリングは尿中の代謝物を測定します。トルエンなら馬尿酸、キシレンならメチル馬尿酸です。鉛は血液中の鉛量と尿中デルタアミノレブリン酸を測ります。物質ごとに検体が違う点が問われます。 生物学的モニタリングは、体内に取り込まれた量を推定する検査です。有機溶剤は尿中代謝物、鉛は血液中の鉛と尿中デルタアミノレブリン酸、と物質ごとに検体が決まっています。

    問題番号 1-tkn-002(誤りに気づいたらお知らせください)

  3. Q3

    健康管理手帳の交付に関する記述として正しいものはどれか。

    答えと解説を見る

    正解:2 交付を受けようとする者が、都道府県労働局長に申請する

    健康管理手帳は都道府県労働局長が交付します。がんその他の重度の健康障害を生ずるおそれのある業務に一定期間従事した者が、離職の際または離職後に申請します。交付先が労働基準監督署長ではない点が引っかけです。 交付を受けた人は指定された医療機関で無料で健康診断を受けられます。在職中ではなく離職の際または離職後である点、交付が都道府県労働局長である点が引っかけです。

    問題番号 1-tkn-003(誤りに気づいたらお知らせください)

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